今週のお題「おとうさん」
NHK「チコちゃんに叱られる」2019年6月15日
「ねえねえフジモン~、なんでプリンは3個で売ってるの?」
「パパ、ママ、子供で3っつかなぁ」
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
「プリンが3個で売っているのは、お父さんの分がないからぁ~」
プリンは3個で売る意味があるのです。
カッププリンが売り出されたのは1970年代。
モーレツ社員と呼ばれるお父さんたちが出現し、夜遅くまで働いていた。
当時の平均的家族構成は、夫婦に子供2人の4人家族。
家庭にはお母さんと子供2人。
おやつの時間にプリンは3個。
だからプリンは3個パック。
でもね、お父さんだってプリンを食べたかった。
毎日毎日頑張って夜遅くまで働いて、くたくたになって帰ってくる。
癒してくれるのは、かわいい子供たちの寝顔なんだ。
その寝顔にパワーをもらって、次の朝満員電車に揺られて出勤する。
さすがに日曜日は疲れて一日中布団の中。
(まだ1970年代は週休2日は一般的ではなかった。昭和のお父さんは頑張っていたんだ。)
でもさ、おやつの時間には家族で一緒にプリンを食べたかったんだ。
今でもカッププリンは3個パック。
子供たちも独立して、家庭をもって孫もできた。
楽しい家庭を築いているようだ。
働き方も大きく変わり、土曜日、日曜日すでに休みになった。
週休2日というやつだ。
(学校が週休2日になったのは2000年に入ってから。1980年代から週休2日を導入する企業が増え始め、官公庁が導入したのは1992年 平成になってから)
子供たちも孫と一緒に過ごす時間は十分にあるらしい。
働き方も大きく変わった。
残業50時間なんか当たり前だった、昔みたいなモーレツ社員は少なくなった。
むしろ、効率の悪い奴とみられるような時代だ。
残業が多い企業はブラック企業と呼ばれてしまう。
家庭はお母さんと2人になった。
週末はお互い自由に過ごしている。
よくできた子供たちで、誕生日と父の日には必ずプレゼントが届く。
お父さんは巣立った子供の部屋で、好きなカメラの手入れをし、ゆっくり本を読んでいる。
午後はカメラを片手に近所を散歩。
喫茶店に寄り道をすることもある。
コーヒーと、スイーツをゆっくり楽しむ。
お父さんだって甘いものは好きだ。
プリンだって。
あの頃、家族みんなでプリンを笑って食べておきたかったなぁ。
チコちゃん、4個パックのプリンを作ってよ。
そしてお父さんへ届けてよ。
フィクションです。