創作の森に迷い込んだカエルの話

写真家、小説家などの創作活動にあこがれるカエルが、ふとしたきっかけで富士山の麓にある創作の森に迷い込んでしまったお話

140字小説「本」

140字小説

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Twitterに、140字小説コンテスト「月々の星々」があり、毎月定められた文字を使って小説を書きます。5月のお題が「本」でした。そこに投稿した作品です。

 

「小説家がいなくなった」

 新しい本が出版されなくなった未来。

140字小説また落選、類似作品が過去にあるって?

まただ。

最終手段コンピュータ使おう。

文字を140組み合わせて意味不明分削除、過去の類似作品と比較し新しい作品抽出。

作業開始!

結果は該当作品無し?

もう可能な限りの作品が作られたってこと?

 

*小説って、文字の組み合わせだよね。AIが進化したら、小説も作れるようになるのではないかな?などと考えて書いてみました。

 

 

「タイムスリップ」

子供の頃にタイムスリップしたよ。

本当だよ、物置整理していたら昔読んだ本沢山見つけた。

一冊手にし開いたんだ。

黄ばんだページ、古本の匂い。

読み始めたら、あの頃の感覚が頭一杯によみがえってさ。

夢中に読み返したよ。

結局本は整理できなかった。

何故って、僕の大切なタイムマシンだから。

 

*先日、高校時代夢中になって読んだ本が屋根裏部屋から出てきた。

変色して、古本独特の匂いがした。

そして読み返してみたら・・・

 

 

「読書」

お前、本当に本が好きだな。

そんな沢山読んでみな覚えているの?

覚えてないんだ、じゃ読書無駄じゃん。

えっ、俺のこれまでの人生全部覚えているかって?

無理、覚えていたら頭重くなって動けなくなるわ。

同じだって?

無駄と思える行為が大切って難しいこと言うね。

まっ、楽しければ良いもんな。

 

*読書 好きですが、読んだ本全て覚えているかというと、忘れています。

なぜ読書を?

高校時代、北杜夫が大好きで、彼の本を何度も読み返していました。

そして、彼が生きた時代を自分が生きた時代のように感じられるように。

今も続くこの感覚。

 

 

「本の虫」

彼は本の虫。

毎日一心不乱に文学書を読みあさる。

そんな本好きを生かして、ネット上で書評を書いて収入を得ている。

評判は上々だ。

羨ましい、僕だって・・・

しまった、うっかりして彼に見つかった。

「あっ、紙虫(シミ)だ」

彼はそう叫ぶと僕をつぶした。

僕だって彼と同じ本の虫なのに・・・

 

*長い間しまってあった黄ばんだ古い本のページをめくっていると、たまに小さな虫を発見することがありました(最近はなくなった)。

本の虫、紙虫(シミ)です。

本の虫には別な意味もありますよね。

そこで書いてみました。

 

 

「夢見る少女」

夢見る少女、小説みたいな恋がしたい。

遂に彼ができて私も恋物語の主人公。

でも、私は彼に振り回され傷つき恋を捨てた。

私は一人で強く生きる。

時は流れ、私は社内で頼られるバリキャラOL。

帰り道、書店で手にした本。

失恋し成長して行く女性の物語。

私も小説みたいな恋の主人公だったんだ。

 

*小説みたいな恋をしたい。

少女の夢、でも、小説の恋には何万通りものパターンがあるよね。

少女の願いを神様が聞き取って叶えてくれたとしても、漠然とした夢ならとんでもない物語の結末になっちゃうかもよ。