創作の森に迷い込んだカエルの話

写真家、小説家などの創作活動にあこがれるカエルが、ふとしたきっかけで富士山の麓にある創作の森に迷い込んでしまったお話

超ショートショートの不思議な世界 侵略者

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「侵略者」

 

 もうそれは人々にとって当たり前の光景になっていた。

 その花は最初に地球にやって来た時は、ひっそりと街の片隅で小さな花を咲かせているだけだった。

 そして少しずつ時をかけてその数を増やしていった。

 その花の存在は、人々の意識の片隅に無意識のうちに入り込んでいったため、今こうして大量に増殖しても注意を払う人はほとんどなく、季節の当たり前の光景としてとらえていた。

 朝日に向かって一斉に花を咲かせるその集団、植物に見えるが実は地球の知的生物とは全く違うタイプの異星人たちで、集団で一つの意思を持っているのだ。

 その者たちの地球侵略は着実に、そして確実に進んでいる。

 しかし人間は誰も気にとめない。

 近い将来、彼らは地球の表面を覆いつくし、征服してしまうのに。