創作の森に迷い込んだカエルの話

写真家、小説家などの創作活動にあこがれるカエルが、ふとしたきっかけで富士山の麓にある創作の森に迷い込んでしまったお話

超ショートショートの不思議な世界 ユキダルマ

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「ユキダルマ」

 

 白い火山灰が降り積もる、フワフワ フワフワ。

 もうだいぶ以前から、地球は人間活動が環境に及ぼした影響と地殻変動が活発になったことにより、気象が激変してしまっていた。

 火山活動の影響で。この街には年に数回真っ白い火山灰が降り積もる。人々はもうそれが当たり前の事として生活を送っている。

 娘が防塵マスクを着けて屋外で遊んでいる。火山灰を水で固めて丸い球を作り重ねている。

「ねえパパ、なんでこの丸い人形、ユキダルマっていうの?」

 ユキダルマ?

 昔、まだ地球環境が今みたいに著しく破壊されていなくて、地殻変動もそんなに活発じゃなかった時期、寒くなると大気の水蒸気が氷の結晶となって地上に降ってきたものが雪と言ってね、積もった雪を集めて丸く固めて作ったものを、雪で作ったからユキダルマといったんだ、か。

 でも本当の雪を見たことある人は、今では誰もいないんだよな。