創作の森に迷い込んだカエルの話

写真家、小説家などの創作活動にあこがれるカエルが、ふとしたきっかけで富士山の麓にある創作の森に迷い込んでしまったお話

超ショートショートの不思議な世界 鏡の世界の自分

f:id:masaogasan:20210629145043j:plain

「鏡の世界の自分」

  鏡の向こうの世界には僕の住むアパートの部屋が映っている。時刻は朝の6時、僕の姿はまだ見えない。あと少しすれば、寝ぼけ眼で鏡をのぞきにやって来るはずだ。

 きた、鏡の奥から僕が現れた。あれ、右目が真っ赤に充血しているぞ、これは想定外だ。でも時間がない、このまま演技するしかない。

 僕は鏡の向こうの僕の姿を忠実に鏡の中で再現する。歯を磨いて顔を洗って。目の充血だけは正確に映すことができず気になったが、大きな問題にはならないだろう。

 そうして鏡の向こうの世界の僕は部屋を出て行った。

 僕が会社から帰ってくるまでしばしの休憩。

 鏡っていうのも大変なんだよ。