創作の森に迷い込んだカエルの話

写真家、小説家などの創作活動にあこがれるカエルが、ふとしたきっかけで富士山の麓にある創作の森に迷い込んでしまったお話

超ショートショートの不思議な世界 貧困問題解消

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「貧困問題解消」

 都心の、とある公園に貧乏神が住みついた。
 ブルーシートと段ボールで住処を作り、昼間から何処かで集めてきた酒を飲んで気ままに過ごしている。
 景観を損ねるのだが、何しろ相手が貧乏神、下手に取りつかれたら大変だ。人々は気づかぬふりをして通り過ぎる。
 中にはご機嫌を取ろうとして、こっそりとお供えとしてお酒や食べ物を置いていく人も現れた。できることならこの公園から出ないでほしいのだ。
 そうなると、貧乏神にとっても公園はますます暮らしやすい場所になってくる。
 そしてある日、貧乏神は二人に増えた。そして三人四人と日に日に増えていく。お供えのお酒や食べ物も量が増え、どんどん高級になっていく。
 ついに公園は、日本各地すべての貧乏神たちが集まった一大居住区となってしまった。
 そして、日本各地から貧困問題がなくなった。