創作の森に迷い込んだカエルの話

写真家、小説家などの創作活動にあこがれるカエルが、ふとしたきっかけで富士山の麓にある創作の森に迷い込んでしまったお話

超ショートショートの不思議な世界 いたずら狐

f:id:masaogasan:20210629145043j:plain

「いたずら狐」

 目的地はもうすぐなのに、なかなかたどり着くことができない。
 目標としている高層ビルもしっかりと見えているのに、なぜか角を曲がるとまた離れた位置に戻ってしまう。
 昔の人の話では、キツネやタヌキに化かされて同じところをぐるぐる回って帰れないっていうことがあったらしいけど、ここは都会のど真ん中で、僕はスマホのナビを見て歩いているんだ。
「面白いなぁあの青年、スマホ眺めながら首傾げているよ。かわいそうだからもう一周この場所を回ってもらってから解放してあげようか」
 都心のとある神社、赤い鳥居の陰から笑いをこらえている狐の姿が。
 そう、お稲荷さんに住むいたずら狐です。彼たちだっていつまでも昔のままじゃないのです。しっかりとスマホにも対応する術を身につけているんですよ。