創作の森に迷い込んだカエルの話

写真家、小説家などの創作活動にあこがれるカエルが、ふとしたきっかけで富士山の麓にある創作の森に迷い込んでしまったお話

超ショートショートの不思議な世界 エキストラ

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「エキストラ」

 次のシーン撮影入ります、エキストラの方々準備お願いしまーす。
 歩行者の方々と、君は荷物の役ね。
 映画好きの僕はエキストラのバイトに応募した。
 待ち時間が多くて時給は割に合わないけれど、貴重な体験だ。
 大好きな俳優と、例え一瞬でも同じ映画に出ることができるのだから。
 僕に与えられたのは荷物の役、しっかり荷物としての重量感を表現しなければならない。
 何重にも梱包されて、いよいよ出番だ。
 あっ、どこかに運ばれている感覚だ、しっかり荷物らしく演技しなければ。
 もう長いこと運ばれているな、どこまで行くのだろう。
 それにしても長いな、約2時間の映画なのに一日以上運ばれているんだけど。
 いったいいつになったらこのシーン終わるのかな、もう一週間は過ぎているよ。
 だんだん気になって来たよ、エキストラはそんなこと気にしちゃいけないのかな。